ワワフラミンゴ『野ばら』
30日の千穐楽公演とまとめて書きます。
下北沢のcafe việt arco(café viet arcoとかcafe viet arcoとも表記)というベトナム料理?のお店を貸し切っての上演で、そのためか飛び飛びの日程での開催となり、なんとか時間を作って参戦。24日は、20時という開演時刻に助けられ、30日は、17時に終演(上演時間は1時間)したことに助けられました。現地がほんとうにあまりに普通に店すぎることに驚き。店の入口がステージというか演じる場所でした。演劇なのに、ドリンクつき。アンティークな調度品たちも、いいイキフンを醸し出してます。
芝居の内容は、女性の役者ばかりが涼しい空間でいくつもの場面(互いに脈略があまりない)を進めていく感じで、所々に散りばめられたシュールな笑わせどころというか「毒」な感じがツボ。万人が笑える芝居じゃないかもしれませんが、個人的には自分の中の何かがえぐられた感じ。芝居の中に毒的な要素があったからこそ、自分の中の何かがえぐられるというか、毒が抜けるような感じがしました。
千穐楽のほうは、急遽観劇を決めて参戦。千穐楽とはいっても内容は通常モードだったわけですが、とにかく台詞や小ネタを忘れないように焼きつけるように過ごした1時間。会場のイキフンや空調など、演出のもの静かさ、ストーリーの奇想天外さというかシュールさというか、「はてはてな?」さ、すべてが美しく静かでした。でもその棘には、何かの意味があるはず。そんな野ばらたちでした。
バナナ学園でおなじみの、浅川千絵が普通に演技してるのを初めて見たわけですが、表情作りと発声が丁寧で、バナナとは逆の意味で吸い込まれそうな感じ。「神経を殺すのです」などの不思議で神秘的で清々しい台詞の数々も、印象的でした。バナナ学園の意味不明さがやみつきになる人こそ、こちらも必見な感じでした。