こちらは職人、ただいま交信中!

いきていく物語です。

気が向いたときに、思ってることを書いていきます。
相互に「交信」をする場です。コメントおよびトラックバック歓迎です。
主に鉄道と飛行機を利用する旅人です。
2008年にoneworld Sapphire、2016年にStar Alliance Goldのステイタスを取得。これらを有効に活用した空の旅についても発信していきます。
日本国内の無線従事者資格や、関連資格の多くを取得しており、その受験記も蓄積しています。
内容には誤りがないよう努めますが、誤りがないことの保証はいたしかねます。

日記

きのう、諸事情につき放浪の旅に出ることを決めたわけだが、えきねっとでは「出雲」の料金券は取れないことがわかったので、通勤中に駅のみどりの窓口で確保。「出雲」と書いたのに勝手に「サンライズ出雲」のが発券されたり、周遊きっぷのかえり券の新山口横浜市内がなぜかうまく発券できなかったり、呪われたような10分強の時間。窓口は1つしかないので、後ろにだれか来るととっても心細くなるのだが、たった1人後ろに並んだおばちゃんは、券売機で買える定期券が目当てだったようで、飛んできた駅員さんがフォローしてた。現金でのきっぷ購入なのにわざわざ貴重な西瓜対応機を占領する心ない輩とかと同類にも思えるが、これくらいの人生の先輩だと、定期券が券売機で買えることを純粋に知らないのでいたのだろう。なお、下りの出雲のB寝台も、益田までのスーパーおき3号も、残りが2、3ほどしかなかったようだ。

で、仕事を終え帰宅後、着々と出発の準備をし、横浜駅へ。やっぱし、カメラを向ける人が多い。運転席にフラッシュをたかないようにと注意の放送。わかってる、運転席とテレビカメラのレンズにはロボをたいちゃいけないって、多くの人はわかっているだろうが、中にはわかっていない人がいるのだろう。で、出雲の7号車に乗り込む。

で、これは出雲のB寝台である。小生の券は上段である。同じ番号の下段の主が、すでに腰掛けている。上段の人も下段の人も、椅子としては下段の寝台を共用するわけだ。前回、ちょうど4年前にこの出雲に乗車以来、個室の寝台しか利用してこなかった気がするので、そういえばそうだったと思い出す。下段の主は、おっちゃんである。けっこうなアルコールの匂い。いいよいいよ、お酒もあるよと、機嫌よさそうに迎えてくれる。で、どこまで行くの?とか、古き良き時代のような、都会の喧噪を忘れさせてくれるような話が始まる。横浜駅でさっき買ったばっかしのウィスキーを飲みながら、非日常の時間を味わう。

このおっちゃんは、出雲市方面から消防団関係の用事で東京に来ていたようで、いままで出雲を利用してきたようだが、これがなくなったあとは飛行機だなと言う。多くの人は、東京に行くのに出雲空港から飛行機を利用するのそうだ。宿つきのパックだと、鉄道といい勝負なのだそうだ。出雲がなくなっていちばん困るのは、鳥取の人だ。島根にはサンライズ出雲があるからね。島根でも出雲廃止の反対運動はあったらしいが、いかんせん利用しないくせに反対だけするのはどうかと、利用して反対してくれよと、そのおっちゃんは言う。でも、いちばんゆゆしきことは、島根から若者が減ってることだそうだ。立派な学校はあるけど、生徒がいない、掃除もしきれない。働く場所がない。消防団も、80歳のおじいちゃんが現役だったりするそうだ。なぜ警察のような組織じゃないのだろう。なんで制服も地域ごとにバラバラなのだろう。地方の人も、地方自治体も、いっぱいいっぱいだ。小生だって、仕事をするためにやむなく関東に出てきている。ここで話して、どうすればいいのだろうと、答えが出るわけでないが、酒を飲みながらこうして人と人とのつながりを楽しめる幸せも、サンライズだけになれば、なくなってしまうだろう。次東京に行くときのために、東京名所を教えてくれと言われて、迷ってしまったが、自分の視野を広げるいいきっかけにはなったかもしれない。熱海を過ぎ、シーツをひいてみるが、窮屈でやりにくい。これではサンライズに淘汰されても仕方がないが、兵庫北部とか鳥取とかの人はほんとにやりきれないでしょうね。酒のおかげで、ほどなく寝つく。