Apple AC電源プラグのリコール
何がリコールされているのか
詳細は上記記載の通りで、ヨーロッパ大陸、韓国、オーストラリア、ブラジルなど向けの計4種類。それらのうちすべてではなく、対象品の見分け方が記されています。
筆者は、日本の某IT機器系のニュースサイトで第一報を知りましたが、残念ながら本件に関する報道を、そこ以外で見た覚えがありません。
本件は、日本の消費者に全然関係ないわけではありません。
現地で買ってきたものを日本で使う人もいらっしゃるでしょう。
しかし、それだけではありません。
これです。
Apple World Travel Adapter Kit - Apple (HK)
日本でも売っています。(筆者が買った場所は香港ですが)
世界の主要地域の電源コンセントに対応したUSB電源。
いわゆるトラベラーグッズです。
この製品の構成要素のうち、ヨーロッパ大陸向け、韓国向け、オーストラリア向け、計3つのプラグが該当します。
そこで、実際に交換をしてもらいましたので、紹介します。
手順1:Webで予約
まず、上記の「AC電源プラグ交換プログラム」のWebの
お近くの Apple Store 直営店 (前もって Genius Bar のご予約をお願いいたします)
の、「Apple Store 直営店 」のリンクを開くと
いちばん左の「持ち込み修理」を選択。
(真ん中の「Genius Barでのサポート」を選択しても、同じ画面に遷移しますが、その後どうなるかは未検証。)
そのあと、Apple取扱店の選択や、Apple IDでサインイン(順不同)があります。
筆者はApple Store Shinsaibashiを選択。
そして、自分が行ける時間を選択。この選択肢が、自分にとって都合よく表示されるとは限りません。
プラグを交換するだけなのにね…。
仕方がないので、行ける時刻を選び、予約を入れます。
手順2:Genius Barに向かう
そして、約束の時間に間に合うよう、Apple World Travel Adapter Kitを箱ごと抱えApple Store Shinsaibashiに向かいます。
そこで、大衝撃。
交換用のプラグは、一部しか在庫がありませんでした!
どういうことでしょう!
Geniusさん、こう聞いてきました。
「お使いのMacか何かのシリアル番号は…」
気づきました、筆者。
先に予約をした時点で、「Apple World Travel Adapter Kitに関する対応要望」だということは、先方には伝わっていなかったのです。
これはあくまで「AC電源プラグ交換プログラム」の対応申込なのでした。
したがって、例えばドイツで買ったMacの付属のプラグ、つまりヨーロッパ大陸向けのプラグだけの交換要望なのかもしれなかったわけです。先方からしてみれば。
だったら、なんで予約の画面に、具体的な要望内容の選択肢がなかったのでしょう。
目の前のGeniusさんに言ってもしょうがありません。
おとなしく連絡先を伝え、所定の書類にサインしたりして、引き下がるしかありませんでした。
手順3:Genius Barに向かう(ふたたび)
約3日後、必要なプラグが揃ったので取りに来てくださいと、メールで連絡が入りました。
1週間後の日付が期限として示されていました。
すぐには動けなかったので放置してたところ、さらに2日後、お店から電話でも連絡が。
そのあと、取りに行きました。
お店の所定の場所で待ってたんですが、赤ん坊の方の鳴き声が大きく、Geniusさんの呼ぶ声がかき消されて聞こえませんでした。工夫がほしいところです。
そして、1個ずつ確認しながら、3つのプラグを交換。
オーストラリアなど向けのプラグの形状が変更されています。
最後に
- Genius Barのタイムスロットには限りがあるので、早めに予約を入れよう。
- Apple Storeに2度行く必要があった。(出張が近い方は注意)
- 1回目から数日で入荷した。
プラグの交換がこんなにめんどくさいことになるとは思っていませんでした。
これでは回収・交換が進むとは思えません。
安全に関わることですから、きちんと進めていただく必要があります。
筆者はその気になればApple Storeに赴くことができる生活をしており、Genius Barにありつけましたが、このような対応が本当に必要なのかは疑問を感じました。本来ここは、本当に対面のサポートが必要な人のためにあると思います。筆者の隣ではiPhoneの使いこなし方や、Apple Watchの操作に関する相談に対応されていました。お客さんに踏み込み、ありがちな質問の枠に収まらないことを解決していきます。これが本来のGenius Barのあり方だと思います。一方、電源プラグの交換は、交換すればいいのですから、一瞬で終わるような仕組みがほしいところです。さもないと、本当に対面で相談したいお客さんにも、Geniusさんにとっても気の毒だと思います。
電気が通る製品のサポートは大変です。時間もお金もかかると思います。
香港で買った製品のサポートが日本で受けられるなんて、さすがAppleです。
だけらこそ、時間やお金のかけ方に、工夫が必要と思います。