梅棒 2nd Act「ウチの親父が最強」
ダンスチームの梅棒が、客演のパフォーマーを擁して、東京と大阪で本公演を開催。出演者的には東京公演に行きたかったのだけど、筆者のスケジュールの都合で、大阪の楽日に参戦。ほんとうの千穐楽は夜公演だけど、昼公演を観劇。
「ダンス」という手法で、ほとんど台詞なしに「芝居」を展開する軽快さが、頭にすーんと快感を植え付けてくれる。そのダンスも、見応えがあり、普通の人間が日常生活でしない動きをするから、新鮮。人間のだささもかっこよさも描かれていて、ださいシーンからかっこいいダンスに一瞬でなだれ込む演出が、特に痛快。
そして、そのパフォーマンスは、珠玉のJ-popたちを下敷きにしていて、ある意味DJイベントとしても楽しめる。曲に合わせて動くので、アドリブは原則許されない。このことは90分間の本編の終演後、約30分間設けられた、劇団員だけによるアフタートークショウで、主宰の伊藤今人さんがお客さんからの質問として明言していた。何かのトラブルで小道具とかが本来のポジションにないなどの状況になった場合のみ、アドリブがあるという。ニューハーフっぽい登場人物によるボールダンス、あっちゃこっちゃ飛ぶエロ本、そして、敵味方が両サイドに分かれつつ、同時に同じダンスをするところ。軽快なビジュアルあり、でも、がっつりした躍動感あふれるステージ。
その、今人さんの歌も、すごかったですね。多才、多彩。
ショウの中心に据わっていたのは、「おやじ」ではあるけど、ストーリーはその息子と娘が成長していく時間軸で描かれていて、クライマックスは、父親として最高の瞬間、つまり、娘が結婚するシーン。何もかも許す親父、素敵。
終演後、関東方面の交通手段が不安だったため、裏方陣のみにあいさつして、撤収。パンフやオリジナル曲「めくるめく世界」の円盤、買ったよ。