秦組vol.3 2010年7月公演「らん」
巡り巡ったチケットで、最終日、昼の部を観劇。
小屋のキャパは約300人。当日券の列ができていまして、そして、1階のロビーが賑わってました。主演の矢島舞美さんの写真は売り切れ。1000円のパンフを無事購入。
豪族と農民と、そして不毛の地「赤谷」に暮らす最下層の人々、この3つの階層がそれぞれのエゴイズムによって味方になったり敵になったりする中、戦いやら恋やらが繰り広げられる時代劇。総勢53人(ミュージシャン3人含む)が出演し、演技も音楽もがっつり。
定刻を少し過ぎて、主宰の秦建日子さんが前説。今日は最終日で、撤収作業の関係で、終演後のロビーで役者と皆さんが交流する時間が持てないとか、カーテンコールが短いとかのおことわり。携帯の電源も切るようにと直々にお願い。矢島さん演じる「らん」は、「赤谷」の立場で、戦ったり恋したり…?彼女の本業であるアイドル(℃-ute)としてのステージを何度か見たことがあったのですが、殺陣のシーンではまるで別人のよう。殺陣自体も凄かったけど、声の出し方も違う。殺陣をしてるときの発声は、本業の舞台役者のそれにも勝る、搾り取るようなものを感じさせてくれました。
うやむやさがなく、素直に伝わってくる芝居でしたね。現地で申し込めば送料無料のDVDを注文するには至りませんでしたけど。小屋のスケールは大きくなかったですが、芝居のスケールはとても大きかったですね。筆者は彼女が所属する会社(アップフロント)が主導して製作された舞台を何度も見てきていますが、この舞台はそうでなかったからか、言葉にできないような新しいものをたくさん見られましたし、やってる側にとっても勉強になる要素が大きかったのではないかと想像しています。アップのタレントは、こういう仕事をどんどん請けるべきだと思います。