日記
そういえば三菱電機が、携帯電話の端末事業から撤退することが発表されました。
NTTドコモへの有力サプライヤーの1つで、いわゆる「ムーバメーカー」とされていた老舗の1つ。
個性派揃いの端末を作るメーカーと思っていましたが、だからといって収支が見合ってたわけでなかったようで、厳しい現実に晒されていたようです。シャープが日本市場でこれだけ幅を利かせてきた現在、「ムーバメーカー」という勲章には、なんの意味もない。
そもそも、一般の家電と違って、商品寿命が短く、それだけで事業をするのにとても体力がいる。さらに、日本製の携帯は日本以外では売れない。携帯電話事業者は少ないのに、メーカーがやたら多い。かつてはJ-フォンなどにも供給してましたが、2G端末をもって撤退。NTTドコモだけを相手にすれば、ドコモの事業計画に左右される。蚊帳の外の小生にとっても、想像に難くない、つらい事業だったと思います。
シェアからしてみれば、ドコモにとっては痛くもかゆくもない撤退。三菱からすれば、強い分野を増強できる機会で。でも、携帯以外の分野にリソースを再配置できるほどの余裕のないメーカーだとしたら、どうなることでしょう。まず、1事業者だけが相手ではダメ。そして、設計は使い回すこと。あとは、NokiaとかSamsungとかが幅を利かせている海外市場への食い込み。海外進出は難しいかもしれませんが、事業者のサービスに依存しないメーカー独自の勝ちポイントをちゃんとアピールできることが、最初の課題でしょうね。日本向けの端末はそのまま外国に出せないけど、まずは日本のユーザに、正しく勝ちポイントを理解してもらわなきゃね。三菱はそういうアピールが十分できてなかったんじゃないかなーと思います。
20年以上、お疲れさまでした。