こちらは職人、ただいま交信中!

いきていく物語です。

気が向いたときに、思ってることを書いていきます。
相互に「交信」をする場です。コメントおよびトラックバック歓迎です。
主に鉄道と飛行機を利用する旅人です。
2008年にoneworld Sapphire、2016年にStar Alliance Goldのステイタスを取得。これらを有効に活用した空の旅についても発信していきます。
日本国内の無線従事者資格や、関連資格の多くを取得しており、その受験記も蓄積しています。
内容には誤りがないよう努めますが、誤りがないことの保証はいたしかねます。

日記

出発

北の大地に、2泊3日の旅。以前から某Y氏に「日本の端」の旅というものをそそのかされており、某ポイントの期限が切れないぎりぎりのこの時期に、気がつけばひとり旅を計画していた。今回は、旅行会社の窓口でオーダーしたツアーのため、当日空港のチェックイン機にクーポンに書かれた番号を打ち込み、航空券を発券する必要がある。「当日」なのがクセモノで、これから出発の羽田空港では、往路の発券しかできない。いつものように、家でJALのWebからチェックインすることもできない。なので、座席争奪戦で、不利なのだ。当日ならクラスJに1000円でアップデートできる(パックツアーの場合は、通常2000円増し)のだが、窓際のクラスJ席は、埋まっている。航空写真を撮るのを楽しみにしている小生としては、景色の楽しみがないクラスJより、景色が楽しめる通常座席だ。そのあと、ラウンジで一服。電話コーナーで、宿へのチェックインが遅れる旨連絡する。

で、離陸し、ベルト着用サインが消えたやいなや、シャッターを切りまくる。反対側、右側のほうが、景色がよさそうだな。こっちは、ちょっと白すぎる。で、高度が下がり、地上がはっきり見えてきたときに限って、着陸態勢のため電子機器使用禁止になってしまう。初めての釧路空港だ。というか、北海道では帯広より東に行ったことがないので、自分にとって未開の地だ。その帯広といえば、忘れもしない、2002年10月に、某ツアーで某牧場に行ったときだ。5年弱ぶりの、道東。

釧路から根室

気温はやっぱし、低いが、それよりむしろ、湿度が低いのが、大きい。カメラに優しい気候だな。預けた荷物を手にし、バスに乗車。よつ葉乳業の工場前を通ったりしたあたり、さらに北海道を感じた。大楽毛駅前を経由し、釧路駅の北口、につくかと思いきや、陸橋を渡り南口へ。今夜泊まる宿も駅のすぐ目の前、というより、バスが止まった地点が宿のすぐそばだ。だったら、わざわざ電話を入れるまでもなかったな。そのついでに荷物を預かってもらうこともできたかもしれないし。素直に駅に向かい、コインロッカーに荷物を入れ、JRの自動改札を抜ける。乗車券、あらかじめ買っておいてよかった。多くの乗客は、釧網本線を走ると思われるトロッコ列車に乗車していたが、小生が乗る花咲線は、1両編成の気動車で、乗車率もかなり余裕がある。出発し、適当な時間に駅弁を食べ始める。乗客の入れ替わりがほとんどなく、まったりと快速ノサップは走る。車両がキハ54型だというのは予習でわかっていたが、まさか転換クロスシートだとは。樽見線みたいなロングシートを覚悟してたので、うれしい誤算だ。もちろん、二重窓(内側が上がってたが)や、ちゃんとデッキがある構造には、納得。で、扇風機があるがエアコンがない。天井に通風口みたいなのがあり、暑くなったので停車中に運転手さんがその弁を1個ずつ開けに来た。排気ガスの薫り。快速なので、当然通過駅があるが、それらの駅の存在に、なかなか気づかない。小さな無人駅が多いからかな。終点根室駅の1つ手前、東根室駅は、日本一東にある駅だが、それらの例に漏れず無人駅だそうで、この列車も通過するので、見逃さないようにしないと。なんとか、カメラで連写するが、駅名標などは写せず。で、ほどなく根室駅に到着。

納沙布岬

外は霧雨。梅雨がないから北海道を選んだのに、皮肉だ。バスは、駅の真ん前でなく、駅を出て左側のバスターミナルに止まっていた。ちょっと見渡せばわかるけどね。で、きっぷ売り場できっぷを買ってから乗るようにとの掲示。バス会社の根室交通のWebには、運賃は記載されておらず、おっきな市販の時刻表で片道運賃が1040円であることを調べていたが、なんときっぷ売り場には、1880円の往復きっぷが!いや、サプライズとしてそういうことをしてるならいいんだけど、なんでWebに書かないんだろうね。太平洋ルートとのことで、太平洋側の沿岸の道路を走り、納沙布岬へ。

納沙布岬

バスを下車。霧雨には変わらないが、風が強い。最果ての地に来たことを実感。観光客が多く見られる。みやげ物屋に入ろうかと思ったが、とりあえず納沙布岬の標識の前で写真を撮る。自分撮りもしてみる。そのあと、そそくさと、北方館なる展示施設に駆け込む。雨のかからない北方館から、窓越しに海のほうを見るが、こんな天気では、北方領土の島なんか見えやしない。しかし、かすかに、貝殻島灯台が見えるのに、背筋が震えた。こんなところまで、ロシアに占領されているという事実に、主権って何ぞや、ということを考えさせられた。で、でっかいモニュメントとか近づいてみるけれど、予習した知識では、東の最果ては、ここでなく、少し先の灯台だったはずだ。その方向に向けて歩くが、あれだけいる観光客がほとんどこっちに来ない。小生と、あと1人くらいしか見なかった。で、その灯台の向こう、立ち入り禁止ロープ。ここが、紛れもなく、パンピーに許された日本最東端だ。微妙に崖なので、でこぼこしている。そして、風がいっそう強いように感じる。まっすぐ立つのが難しい。ここから、カメラのシャッターを、カシャカシャと切る。全景だったり、貝殻島を中心に据えたものだったり、崖のすぐ下のロシアの座礁船だったり。いかんせん、雨から撮影機材をかばうことと、そしてなるべく水平になるように、気を遣った。まっすぐ立つのがつらいのでね。本当は、もっとまったりしていたいけど、これでいいや。人がいるあたりに戻る。お店はいくつかあるが、「脱観光地価格」を謳っていた某店に入る。入りやすそうだったことや、価格を明示していたことなどがその理由。花咲ガニのあら汁を、500円でいただく。そして、あたりを散策し、帰りのバスに乗車。なんか、このカップル、釧路からずっと一緒だな。

釧路へUターン

帰りは普通列車だ。東釧路駅にも停車。2月に赤嶺駅を訪れたときのような途中下車は、できなかったが、証拠写真を1枚撮れた。カメラが連写モードになってなかったが、1発勝負でなんとかなった。往路もそうだったが、隣に荷物置いて占領しても問題ないくらいの乗車率。で、うとうと。この旅で早速疲れた、というか、普段の疲れがどっと出た感じだ。

釧路の街へ

宿へチェックインするが、いかにも宿のレストランを利用してくれという感じで、地元の飲食店ガイドのようなものが見あたらない。携帯のナビゲーション機能を使い、自力で探す。歓楽街のようなものを発見。個人経営っぽい居酒屋を見つけ、迷った挙げ句そこに決めるが、入店すると満席。迷った時間が損だった。同種の店を別途見つけ、2時間ほど。混んではいなかったけど、スタッフが少ないので忙しそう。少し高くついたけどユニークなものもあったのでよかった。 ユニークなメニューが、いい。カニシューマイとか、鶏そばなる脂を抜いた鶏肉入りの熱いそうめんとか。店を出て、幣舞橋(ぬさまいばし)を中心とした夜景を楽しむ。写真を撮る。新潟の萬代橋のほうが好きだが、こちらもなかなか絵になっている。宿に戻り、大事をとって、22時ごろ就寝。