コンデンサヘッドフォンで試聴いろいろ

蝶、奥村愛子

実は最近マイブームのアーティストだったりするが、このシングルというかミニアルバムはいかんせん赤い知恵の輪のマークでおなじみの欠陥円盤であるがゆえ、手を出せずにいた。しかし、奇跡は舞い降りた。「あいチュン」から買えるようになったのだ。128 kbpsの音源だが、サウンドに気合いが感じされるし、歌い回しも、最近まれに見るセクスィ（寺田光男氏の声で）かつソウルフルな感じで、若手とは思えない。いったい彼女はどうやって音楽を学んできたのだろうと、聴くたびに感じさせてくれる。何パーセントが持って生まれた才能で、何パーセントが血と涙と汗なんだろうか。おっと、ヘッドフォンの試聴記を書いてるつもりが、純粋に音楽の感想になってきたな。どのみち、この作品の世界は、「いぽ」付属のイヤホンでも楽しむことは可能だが、それを余すところなく、このヘッドフォンは、聴かせてくれる。

A Peacetime MCU、MCU

「サーフライダー」が聴きたくてこのアルバムを買ったのだが、全体的に当たりだ。ヒップホップの作品を買うのは確かこれが初めて（ハロプロの作品にそれっぽい作風のがあるのは別として。）だという認識だが、今までこの手の音楽に対して持っていたたるいとかぬるいとか、あるいは独りよがりだという印象がなく、きびきびしている。アレンジが丁寧だし、MCというよりも「歌」の要素が大きく、そしてその「歌」が案外人間臭くかつみずみずしく、そして美しいのだ。最後まで、退屈せずに聴ける。打ち込みの音もあるのだろうが、生のエレキギターなどの音がいきいきとした味を出している。打ち込みに頼った安っぽいサウンドでは決してない。このヘッドフォンで聴くに、十分値する。惜しむらくは、もうすぐDVDつきで再発売されることを、買ってから知ったことか。

dream live 2002 "Process"、dream

初代メンバでの、3人組だった当時のライブDVD。某氏の家で一方的に見せられたことがあったが、値段が下がって再発売されてることを知ったので、購入。生演奏という古き良き時代の作品だ。まだ2、3曲しか再生してないが、思ったより生演奏っぽさがなく。薄っぺらい音だ。しかも、音が時々「息継ぎ」をしている。コンプレッサというかリミッタがやなところで作動してるような感じで。で、ジャケットをよく見ると、音がDOLBY DIGITALなんですね。2チャンネルの音声があって、2チャンネル目にコメンタリーが入っているらしい。う〜ん、こんなことするくらいなら、リニアPCM音声にしてほしい。カラオケ音源のハロプロライブのDVDすら、リニアPCMなのに。もっとも、現行の同名の集団のカラオケ音源のライブの音よりは、聴き甲斐があるが、金のある会社なんだからもっとましな音に仕上げられないのかと思う。歌はまだ熟してない感じだが、現行の同名の集団よりもアーティスト指向があることがよく伝わってくる作品であり、個人的には「欠点には目をつむって」楽しみたい作品だと思う。