こちらは職人、ただいま交信中!

いきていく物語です。

気が向いたときに、思ってることを書いていきます。
相互に「交信」をする場です。コメントおよびトラックバック歓迎です。
主に鉄道と飛行機を利用する旅人です。
2008年にoneworld Sapphire、2016年にStar Alliance Goldのステイタスを取得。これらを有効に活用した空の旅についても発信していきます。
日本国内の無線従事者資格や、関連資格の多くを取得しており、その受験記も蓄積しています。
内容には誤りがないよう努めますが、誤りがないことの保証はいたしかねます。

日記

今日から2泊3日の旅に出る。まず、長野県は北安曇郡の小谷村の温泉を目指すが、東京駅から長岡駅までは2階建て新幹線、長岡駅から糸魚川駅まではひなびた感じの北越4号という、多くの人には理解不能と思えるであろうコースだ。いかんせん、ほくほく線経由のはくたかの指定席が取れなかったのだからしょうがないが、それだけが理由でなく、長岡経由(運賃計算ルートは長岡駅を経由しないが。)にしたほうがほくほく経由より安いからだ。(今回の旅程についての話であり、常にそうとは限らないので読者の方々は注意されたい。)長野新幹線を使うコースも考えられるが、そこまでは思いつかず。Maxとき号は、かなりの乗車率だ。群馬県の、上毛高原駅の近辺に入ると、雪が積もっている。そして、新潟県に入ると、雪が舞っている。天気予報は晴れだった気がするが。無事、温泉にたどり着けるだろうか。長岡市に入ると、所々ビニールシートがかぶせてあって応急処置をしているような感じの家屋が目立つ。先の新潟県中越地震震源地よりはやや外れている場所だろうが、約4か月たっても応急処置状態というのは、物理的な衝撃とは別の意味の衝撃があったと考えるべきだろう。長岡駅に着くと、雪はやんでいた。まいたけ弁当を購入し、北越4号に乗り換える。自分の席には別の人が座っていたが、黙っても動いてくれないので席番いくつですかと聞く。「隣人」は「ああ、隣のようですね。」と言って渋々移動する。

そして、弁当を食べ始める。宮内駅から柏崎駅の間までは、徐行運転のため5分以内で遅れる可能性があるとのこと。柏崎駅を過ぎて、海が見えるが、曇ったり青空が見えたり、天気がころころ変わる。柏崎の次の停車駅は確か柿崎駅だったと思うが、JR東日本のスタイルになっていない旧式の駅名表示板、駅の所在地の表示「新潟県中頸城郡柿崎町」が中途半端に消されている。そう、ここは合併で上越市になったばかりで、変更が追いついていないのだ。直江津駅を発車すると、JR東日本JR西日本糸魚川地域鉄道部との分界点標識が確認できたりする。

次の乗換駅の、糸魚川駅に着く。同じホームの反対側の奥に、暖色系のちっぽけな1両編成の車両が。これが大糸線JR西日本管轄区間を走破する南小谷行きのキハ52だ。1両だけあって、結構な乗車率だ。自分は座れたが、立っている客もいる。発車前に特製オレンジカードの売り歩きがあったが、パスさせていただいた。新潟方面か越後湯沢方面かは知らないが、ともかく自分が来た方向と反対側の特急電車も遅れていたようで、それを待って発車する。車両は姫川に沿ってどんどん山の中に入っていき、新潟県なのか長野県なのかわからないような姫川温泉の温泉街を過ぎ、トンネルをいくつか越えたりして、目的の温泉の最寄り駅の、北小谷駅に到着。下りる際、一瞬運転手か車掌には18きっぷに見えたらしい。好きこのんで自動改札を通らない長いきっぷを買ったわけじゃないよ。勝手にマルスから出てきたんだから。大糸線が経路に入っている普通乗車券であることを納得させたが、JR西日本とはいえさすがに無人駅では途中下車印は押されず。

けっこうな乗車率だったわりには、下車したのは自分ひとりだけ。駅に着く直前の車窓から、目的地である「道の駅 小谷」は見えたが、鉄道旅行客にとってはマイナーな存在なのだろうか。もっとも、駅に行く道が気になる。地図であらかじめ調べてはいたが、地図ではわからなかった高低差とかが目でわかったこの現地で、改めて考えこんでしまう。南側の高いほうにある小谷大橋を渡るが、もう1つの低い方の橋のほうが楽だったかもと思いつつ到着。まずトイレに入ると、温泉とラーメンがセットになったメニュー、そしてさらにビール(本当は発泡酒)とのセットのポスターが目に入る。思いきってビールセットへの決断をし、温泉の受付(売店のレジ)にその旨を伝える。温泉のレシートを食堂に見せればいいらしい。(逆も可能らしい。)温泉に入る。貴重品は小振りなロッカーにしまう。無料だが、パソコンの類は入らない。持ってこなくて正解だ。ほかの荷物は、かごに入れる。セキュリティはない。

さて、施設は、露天風呂を備えた本格的なものだが、ここのいちばんの売りは「源泉かけ流し」だ。最近いろいろ温泉業界に対する信用が揺らいでいるところもあるが、小生は「飲用可能」を信用し、コップが用意された飲用口から飲んでみることにする。この温泉は、硫黄の薫りがぷんぷんするわけだが、なんともいえない味だ。表現しようのない舌への刺激があり、少しなら飲めてもがぶ飲みするのが怖いような味だ。コップの半分強を飲んだところで、のぼせが増幅したような。温泉は湯船にはあんまり長時間入らない方がいいとも言われているが、小生は5分もしてるとのぼせてたまらない。別に熱すぎるわけでもないし、露天風呂なら外気で頭をさますことにもなるが、それでも、である。しかし、流れる湯が肩にかかるようにしたり、体を伸ばすようにしたりして、単純な入浴にならないよう心がける。1時間くらいして、風呂を上がる。畳敷きでテレビとか新聞のある休憩部屋が使えたりするが、激しく蒸し暑い。すぐに退散し、食堂にてビールセットだ。しかし、しばらく、蒸し暑い状態が続く。ラーメンはまずまず。小生は酒が大好きなわけではないが、次の大糸線が来るまでの時間つぶしとしてはちょうどよかった。まさしく、「次の列車が来るまでゆっくりする」というのを、やってみたかったのである。体も落ち着けることができたが、心も田舎の時の流れにどっぷりつかることができた。

北小谷駅へ、来たルートでないほうの、低いほうのルートで到達。途中、雪解け水が側溝のようなものに勢いよく流れるのを見たりする。しかし、それ以外に何も音が聞こえない、静けさ。またもや、車両が1両でやってくる。当然ディーゼルノックがするのだが、周りが静かなのだ。乗車したのも、また、小生1人。南小谷駅で乗り継ぐが、JR東日本お家芸というか、こういうところには似つかわしくない通勤電車みたいな車両だ。スキー場沿線だが、「通勤列車」にスキー客が乗ってくるのを見るのが不思議な感じだ。信濃大町駅でまた乗り継ぎ。こちらは旧式の車両でボックスシート。でも、なんで、こんな乗り換えが多いんだろうねぇ。乗り換え時間がわずかになるようなダイヤを組むくらいなら、松本直行にしてほしい。


松本に到着後、ホテルにチェックイン。PCを持参すればインターネットにつながるらしいが、持参しなくてもロビーにあるPCで、Webを見ることはできるようになっている。とりあえず部屋に入り、19時ごろまでNBSのローカル番組を試聴し、街に繰り出す。松本城は時間の都合であきらめるが、なんとなく1人でも居づらくなさそうなそば屋を見つけたので入店。穴子天ぷらのざるそばを食す。なかなか食べでがあり、次松本に来ても入りたいなぁなんて思って、店のパンフをもらい退店。ホテルのロビーのPCで、地図を調べると、あの姫川温泉の界隈は、姫川に県境が走っているような、本当に県境の町だったということが判明。このホテルには朝食がないのだが、かわりにパンやバナナのサービスがあり、受け取ってから部屋へ。部屋では田中美里さん出演のラジオドラマ「君の名は」を聞こうとするが、どうも、中波放送が受信できると銘打たれた無線機用アンテナでは、540kHzというのは波長が長すぎて同調しないようだ。864kHzのSBCは受信できるのに。また、松本以外の電波は、受信できず。長野の電波も、名古屋も東京もダメだ。仕方なく、NHK松本第1放送、540kHzを、ノイズ混じりで聞く。そのあと、軽くシャワーを浴びたあと、寝てしまう。